症例紹介:無麻酔CT検査について

[2020年12月12日]

今回は、チェルシーアニマルクリニックで行っている無麻酔CT検査についてご紹介したいと思います。

みなさまの中には、CT検査と聞くと何か重大な病気を診断するときに行なう『特殊な検査』という印象をお持ちではないでしょうか??あるいは、「自分も人間ドックでCT検査を受けたよ!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。

事実、人の医療現場では、CT検査は健康診断などでも当たり前のように組み込まれていますが、獣医療においては、まだまだその認識が足りないのが現状です。また、人医療ではCT検査は一般的に無麻酔で行われますが、獣医療においては、動物が検査中に動いてしまい画像精度に乱れが生じてしまうという理由などから、これまで全身麻酔下で行うことが通例でした。

飼い主さまの中には、この『麻酔』というワードが、大切な家族である動物達の検査をする上でハードルになるという印象をお持ちではないでしょうか??

そこで、最近獣医療で注目されている検査方法に「無麻酔CT検査」があります。つまり、もし無麻酔で検査ができれば、例えば高齢や持病のため麻酔が難しかった動物や、麻酔が不安でCT検査を受けれなかった動物でも、CT検査を受けることが可能になります。
その撮影方法については、様々な手法が試案されているのですが、当院では動物達のストレスを最小限に、かつ、体の不動化を達成できるように、柔らかいクッションやバスタオルで体を支えて撮影を行うハンモック型の手法を考案し実践しています。

当院では、日々の外来の検査項目の1つとしてCT検査を積極的に取り入れています。それは、CT検査であれば、小さな体の動物達の全身をとても細かく詳しく調べることができるので、時にはレントゲン検査やエコー検査で見つからないような小さな病気の早期発見も可能だからです。

実際にこの手法を取り入れて以降、当院で無麻酔でのCT検査を行う機会は格段に増えており、病気の診断に有用なCT検査をより多くの動物達に受けていただくことが可能になりました。
(※もちろん、慣れない病院という環境の中で、CT検査中にじっとすることが難しい動物の場合には、かえってこの方法がストレスになる場合もありますので、状況に応じて弱い鎮静薬を使用したり、従来のように全身麻酔での対応をお勧めする場合もあります)。

これからも当院では、無麻酔CT検査のみならず、最新の医療技術を日々の診療に取り入れ、様々な形で動物達の健康をサポートしていきたいと思います!