症例紹介:特発性てんかん

[2017年01月12日]

あけましておめでとうございます。
本年もきっちり症例公開していこうと思いますので、よろしくお願いします。

痙攣(けいれん)という言葉は聞いたことあると思いますが、
飼い主さんが言う『けいれん』には、
『発作』と『失神』が含まれます。

『失神』は心臓病から来るもの、『発作』は内臓・脳神経から来るもので分かれます。

次に発作の分類ですが、
内臓から来る発作には、
腎臓病末期、肝不全末期、低血糖、低カルシウム、電解質異常など様々あります。
これらは血液検査やレントゲン、エコー検査を実施することで確認ができます。

内臓から来る発作ではない場合は脳神経から来る発作という事になります。

脳神経から来る発作は【神経学的検査】という検査でおおまかに、
脳神経異常から起こる発作、『特発性てんかん』に分けられます。

脳神経異常から起こる発作は、
若ければ先天性(水頭症など)、
年をとっていれば後天性(脳炎、脳腫瘍など)という風に分類できます。
更に細かく原因を知るためには「MRI検査」を実施する必要があります。

いよいよ残ってくるのが『特発性てんかん』。
この『特発性てんかん』は今までの検査をすることによって、
除外診断(他の物を否定して診断を下すこと)で診断することになります。

一般的には、
1~5歳に始めて発作が起こり、
小型犬で血液検査、脳神経学的検査に異常がない場合に
『特発性てんかん』になります。

この『特発性てんかん』の治療は、
「発作が出た時に薬をのみましょう!」というわけでもなく、
薬を飲む=生涯投与 になります。
また「一回発作が出たから心配だから薬をのみましょう!」というわけでもなく、
一か月に2回以上の発作が出た場合が薬を飲ませる基準になります。

また、薬を飲むことで発作が起きるレベルを下げよう というのが目的なので、
発作が0に越したことはないですが、多少なりとも出ることはあると思います。
もし残念ながら出てしまった場合はしっかりカレンダーに書いて、
いつ発作があったか、増えてきていないかというチェックは必須です。

もし家でみていて発作?と思ったら、
スマホなどで動画をとったものを見せて頂ければ診断が着きますので、
お困りの方がおられたらお気軽に診察に来院ください。

チェルシーアニマルクリニック
小池 博行