【コラム:術前検査(心室中隔欠損症、胃内異物)】

[2015年01月23日]

去勢手術・避妊手術は動物病院で一番一般的に行われる手術です。

その手術が本当に安心なの?安全なの?というのは常に飼い主さんは心配になると思います。

現在の動物病院では、
気管挿管を行い、酸素と麻酔を吸える状態にした上で、
心電図、二酸化炭素濃度、酸素飽和度、血圧などをモニタリングして手術を行うのが一般的ですので、
昔にくらべると非常に安全になったと思われます。

その安全性を更に高めるのが『術前検査』です。
術前検査では血液検査、レントゲン検査を当院では実施しますが、
その検査で異常がなければ、全身麻酔のリスクは1%以下になります。
(厳密にはASA分類〈アメリカ麻酔学会の分類〉に基づき、class1~5に分類され、
 class1であれば、犬0.05%、猫0.11%のリスクになります)

そんな術前検査ですが、
ここ最近で2例術前検査を行って非常に良かった子がありました。

1つ目は若い猫ちゃん、去勢手術で術前検査を実施しました。
すごく元気な子でなにも症状もありませんでしたが、
レントゲンをとったら・・・心臓が大きい!
聴診では心臓の雑音は聴かれませんでした。
レントゲンでは大きさが大きいということ以外はわかりませんので、
エコー検査で内部構造や異常の部位の検査に入ります。
エコー検査で心室中隔欠損症がみつかりました。
(別の症例の説明です⇒http://www.chelsea-animal.com/syourei/2014/563/)
何気なく麻酔をかけていたら危険になっていたかもしれませんでした。

2つ目は避妊手術の猫ちゃん、
レントゲンをとると胃の中に・・・異物が!
朝アルミホイルを食べたようでした。
避妊手術の全身麻酔の際に、同時に内視鏡にて異物を摘出できました!

といった具合に、様々なケースがありますが、
元気な子が避妊手術、去勢手術、または歯石除去で全身麻酔をかける場合も、
もちろん病気で手術をする場合も、術前検査を行い、
より安心・安全に手術を行ってあげましょう!

チェルシーアニマルクリニック
院長 小池 博行