【症例紹介:全耳道切除術(先天性耳道閉塞)】

[2014年09月25日]

近隣の先生より外科紹介されて来院されてきました。

ペキニーズ、5歳の子です。

小さいときから耳の穴がないとの事で、最近になって、耳の周囲の皮膚が腫れたとの事で紹介来院されました。
来院時は耳の穴の痕跡もなく、耳の周囲の皮膚の炎症が強く、
レントゲン画像でもわかるように、通常耳は空気を含んでいますが、少しも空気を含んでいませんでした。
まず、穴を開けて(ドレナージ)見たところ、中から大量の膿が出てきました。

数週間経過して、炎症が引いてきたので、全耳道切除に移行しました。

耳は、鼓膜までの外耳、その先の中耳、内耳と続いていきます。

術中写真は鼓膜の先の鼓室と呼ばれるところです。
この部位まで膿で満たされていました。

きれいに洗浄を行った後に、
術後はドレーンという排液装置をつけて、包帯交換を実施しました。

無事抜糸も終わり、腫れがない状態で元気になりました。

先天性で耳の穴がない子は珍しいですが、
放っておくと、中がジュクジュクになってしまいます。
外耳炎がひどいような子も放っておくと同じようになってしまい、
全耳道切除を実施しないといけない子も出てきます。

耳はしっかり管理して、少しでもかゆがっていたらすぐに動物病院に来院するようにしてください!

チェルシーアニマルクリニック
院長 小池 博行