2014.10.03
内科・一般診療
【症例紹介:熱中症】
夏も終わり、秋に入りだいぶ気温もおちつき涼しくなってきましたね。
涼しくなってきた!って思っていたのに、先週熱中症のワンちゃんが緊急来院されました。
熱中症とは体内に熱がこもり、急激な体温上昇(40℃以上)に伴い、
呼吸が荒くなり、酸素交換ができなくなる病態です。
特に短頭種と呼ばれる、ブルドック、フレンチブルドック、パグ、ボストンテリアなどに多いです。
体温上昇が続き、酸素交換ができない状態が続くと、
最悪ショック症状が起きて死に至るケースもあります。
今回の子は、やや太り目のボストンテリア。
車中に30分いただけで熱中症になり、来院時体温は41℃になってました。
呼吸も荒く、チアノーゼ(ベロの色が青い状態)も起こしていました。
熱中症はとにかく緊急なので、
急いで冷やして、点滴を流して、酸素をかがせて・・・
数時間でなんとか状態がおちつき、無事退院できました。
熱中症の原因は、
いわゆる『暑さ』ですが、
特に短頭種を飼われている方は夏場だけでなく、春、秋も暑さに気をつけてください。
また体重管理もしっかり行うことで、熱中症を防ぐこともできると思います。
また、つねにワンちゃんがガーガー鼻を鳴らしている場合には、
呼吸をしやすくしてあげる手術も検討してもいいと思います。
(過去症例紹介:短頭種症候群参照)
チェルシーアニマルクリニック
院長 小池 博行