【症例紹介:蛋白漏出性腸症:PLE】

[2018年02月08日]

こんにちわ。
今年の富山の冬はかなりきついですね。
私自身も運転しながらつるつる滑って怖い思いをしております。

今回の病気は蛋白漏出性腸症という病気です。
あまり聞いたことがない病気かもしれませんが、
この病気が結構遭遇します。
ここ最近でも、通院してる方含めてこの病気の症例をみない週はありません。

そもそもなぜこの病気が発覚するのか?
この病気は胃・腸の消化器の病気です。
そのため下痢や嘔吐、食欲不振が発生します。
そしてこの病気はその名の通り蛋白質がもれでてしまいます。
その結果、血液検査で蛋白、アルブミンという数字が減ってしまいます。
アルブミンという値は1.5を下回ると腹水(おなかに水)がたまる可能性が非常に高くなります。

では、アルブミンが下がるのはこの病気だけでしょうか?
アルブミンが下がるのは大きく分けて3つ。
・肝臓で作られない
・腎臓から漏れる
・腸から漏れる
この3パターンです。

そして最も多いのが腸から漏れる『蛋白漏出性腸症』です。

この蛋白漏出性腸症の原因追及は内視鏡が基本になります。
蛋白漏出性腸症の原因には
・IBD:炎症性腸疾患
・リンパ管拡張症
・リンパ腫
の3パターンが多く、その中でもIBDが一番一般的です。

いよいよ病気が絞られた所で治療は如何なるかですが、
基本『ステロイド』を使用する免疫抑制療法になります。

コントロールがうまくいく症例は長く生きられますが、
残念ながら難治性のIBDの症例は非常にコントロールが難しいです。

中高齢の子がちょっと下痢、いつもならすぐ治るのに、
今回は治らないなと思ったら実は・・・
なんてことはあると思うのでおかしいと思ったらすぐにご相談ください。

チェルシーアニマルクリニック
小池 博行